大会長挨拶

 日本バイオメカニクス学会第30回大会(JSB2024)を、2024年11月30日(土)・12月1日(日)の2日間にわたり、中京大学豊田キャンパス(愛知県豊田市)において開催します。
「Human Powerの研究」をテーマとして、1972年に名古屋大学で第1回キネシオロジーセミナーが開かれました。日本バイオメカニクス学会ではこれを第1回の学会大会としています。その前年の1971年に、中京大学スポーツ科学部の前身である体育学部は、名古屋大学の近くの名古屋市昭和区から、現在の豊田キャンパスに移転しました。ともに50余年の歴史を重ね、第30回大会をこの豊田の地で開催することとなりました。
今回の学会大会では、「バイオメカニクスのネットワークを広げよう」をメインテーマとします。国・地域や年代、分野や研究手法を超えて、本学会のミッションやビジョンに共感する人々、またバイオメカニクスに関心を持つ人々の結びつきをより強固にするきっかけになればと考えています。
ここ中京大学豊田キャンパスは、かつて室伏広治氏や松田丈志氏が、競技力の向上に努力したと同時に、大学院生としてバイオメカニクス研究にいそしんだ地です。また、世界のトヨタのお膝元であり、スポーツ科学部のみならず工学部においてもバイオメカニクス領域の研究が盛んに行われています。今回はその一端を紹介していただきます。
2020年からのコロナ禍において、私たちの日本バイオメカニクス学会は、2021年の順天堂大学、2022年の筑波大学、そして2023年の福岡大学(国際バイオメカニクス学会との共催)と、対面での学会大会を開催してきました。新しい知識を得るだけなら、書物や論文、あるいはオンライン形式の大会でも事足りるかもしれません。しかし、新しい知己を得ることは難しいと思います。
多くの会員の皆様がこの地に集い、新しい知己を得、情報や意見の交換が活発になされることによって、第30回大会がより大きな実りあるものになることを祈ります。

日本バイオメカニクス学会第30回大会 大会長 桜井伸二
(中京大学スポーツ科学部教授、日本バイオメカニクス学会会長)

240602JSB2024 大会長の顔写真.jpg